いたうのブログ

平日夜や週末に青森市やその周辺でボードゲームやっています。
そのプレイ日記です。
青森ボードゲームクラブを運営しています。
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2016年09月

シン・ゴジラ4回目で分かったこと。

1:野村萬斎のゴジラ歩き、「マンサイ・ムーブ」(いたう命名)が一番堪能できるのは、第4形態ではなく、第3形態。

2:序盤で矢口が「対処の検討を」と呼びかけるが、官僚が「それ、どこの役所に言ったの?」という場面。これは、縦割りや、法案やシステムの未整備により、計画の策定も実行もうまく進まない状態が、後半に巨災対が設置され、同じセリフを語るが、縦割りの垣根もなくなり、上手くいくことを表現するための伏線なんだなと今更気付いた次第。
あの一言、最初見た時には、コミカルな「抜きどころ」に見えるのだが、そういう効果も内包していたとは。
ここに見られるように、作劇的にも、この作品は高水準だと思う。
作劇技術の宝庫。

3:「タバ作戦」1
戦車の砲撃により、「脚」を止めたところで迫撃砲や、ミサイル。
たしかに、市街地の被害を最小限にして全てを命中させようとすれば、そうなるなあと。
「自衛隊の武器で国民の財産には傷一つ付けない」という、自衛隊の覚悟が伝わってきたシーンであった。

4:「タバ作戦」2
戦車部隊の中隊長(斎藤工)が、橋に潰されて死亡(行動不能?)したことにより、部隊の統制がこの瞬間に不能に。
ゴジラへの第二次攻撃ができず、タバ作戦の続行を諦めざるを得ない理由の一つとしての意味を持っていた。

5:「ピエール瀧」
「感情は無用。今後は救助を一生懸命やろう(意訳)」ってところの、「感情は無用」って部分にグッときた。
何度聞いてもグッとくる。
常に自分にできる最善を選択するために、感情は脇へ置いておく。
いたうが心掛けようとしている姿があそこに。
グッとくるわー(つД`)

6:「ゴジラ人間」
最後のシーンでゴジラ人間が産まれようとしていたシーン。
あそこは、冷却材を流し込まれ、身の危険を感じ取ったゴジラが、「第5形態」へ進化することで逃れようとしていたのだなあと理解。
その前のゴジラが活動停止していた時に、尻尾が「カチン」ってなるのは、少し行動したくらいでエネルギー切れを起こしてしまい、活動停止してしまうことに、「こんな体じゃあダメだ」と感じたゴジラが進化しようとしていたシーンなのだろうなと。
第2形態から第3形態への進化も、熱処理で不都合を感じての進化だったし、不都合を感じれば、すぐさま対応できる体に変化できるという点において、ゴジラは「柱の男」のカーズ並みだということになるのだろう。
いたう的には、たとえ核を落とされたとしても、フェーズドアレイレーダーがあるので、感知できる。
そしたら、迎撃できないことを悟った瞬間に、地中に「種」のようなものを埋め込むようにして、核爆発をしのぎ、それが落ち着いたころを見計らって「芽」を出し、「花」を開くか、「胞子」のようにゴジラ人間をまき散らすように放出するのではないか、という風に思った次第。

7:最初の「グローリー丸」の船内。
折り鶴が置かれている上の方に、白い本が置かれているんだけれど、やっとタイトルが判読できた。
「呉爾羅」だ。
多分あれは、呉爾羅についての民間伝承をまとめた本なのだろう。
もしかしたら、牧教授の自費出版なのかもしれないなあとw
船内の靴の置き方と、メガネの置き方にも多分意味があるんだろうなあとは感じているが、現時点で分からず。

8:この映画の主役は泉修一であると断言する。
今回観て思ったのは、シン・ゴジラの「主役」は、泉修一だということだ。
見れば見るほど、泉修一のやったことの功績の大きさを痛感させられる。
彼が実際に被災者支援法案、災害復興法案、巨災対設立、フランスや国連とのカウントダウンを巡る政治的交渉、ヤシオリ作戦の「実行承認」だけにとどまらず、作戦時の自衛隊、米軍との連携等々。
ここら辺を実際に差配していたのは、彼に他ならない。
どれだけの作業量か。
この間彼は、ほとんど寝ていないはずだ。
なのに、「まずは君が落ち着け」という風に、内閣の大半が死亡したあの状況で、物事を理知的に、大局的に見ることができている。
あの時の彼には、アレシア包囲戦の時のカエサルに匹敵するのではないかと思ったほどのバイタリティを感じた。
一連の災害(ゴジラ)対応は、脚本、演出、泉修一とでも言えるのではないか。
巨災対は、泉が敷いたレールの上を完璧に走り切ったということなのだ。
そこを踏まえると、ヤシオリ作戦が成功に終わった時の、あのホッとして脱力した泉の姿は、自分の「作品」が完璧な形で完結したということの安堵と恍惚の姿だったのではないか、と思えてきてならなかった。 
この映画は、矢口の成長物語であるように見せておきながら、大政治家、泉修一の「序章」なのだ。
修一さんカッケー!
惚れる!

以上、現時点で思い出せるのはこれくらいかな。
シン・ゴジラ、たまらんです。

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【12 西川】5.0
やはり、こういうサッカーをするなら、西川が第一選択肢となるのだろう。

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【19 酒井宏樹】5.0
1点目のあのクロスは見事。
あれしか蹴れないんだけど。
でも、あのダイレクトでのクロスは、内田にはない能力。
素晴らしかった。
ただ、同じSBとして見逃せない欠点は、背中を向けた相手への距離が遠すぎること。
これでは、相手は怖さを感じない。
これでは、本番では起用できない。

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【22 吉田】6.0
DFラインから散らしたボールは、ほとんど良いリズムを生んでいた。
「縦」を脅かす選手もいなかったため、余裕があった。
後半25分の「後追い」は、もの凄く素晴らしかった。
やれることを全てやっていた(あのピンチを作った長谷部ェ…)

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【6 森重】5.0
とにかく、セーフティーに、ゲームを「殺す」ことに終始していた。
ほとんど全員がスピードアップしか考えていない中で、良いアクセントになっていたように思う(UAE戦はこの点がマイナス要因だったのだが)
カードはもったいない。
ボールの空気が抜けていると感じたなら、思いっきり蹴って出してしまってから指摘すべき。
まだ、審判を「味方」だと勘違いしている(「敵」でもないのだけれども)

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【21 酒井高徳】5.0
ボールを持った時のプレーに展開のイマジネーションを感じないなーと、観てて感じたのだが、原口との縦関係というか、それの成熟度の低さなんだろうなと。
だって、本田や香川、長谷部の「意図」には完璧に反応できていましたし。
なんでこういう時になってこういう並びを試すかなあ…。
でも、この試合では、デュエルで負けなければ良い訳で。
穴は全く感じなかったのは、評価したい。

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【17 長谷部】4.5
こういうプレーをできる「センター」の選手が、もっと日本に出てきてほしい、とは思う。
日本と韓国の良いとこ取りのようなプレースタイル。
前半26分のプレーはダメ。
あの時間帯(疲れが出るところ)でああいうのをやってしまうところが、歳を感じさせてしまう。
前半30分過ぎてからもミスが多くなった(周りが疲れたのもあるが)
前半の半ばすぎから、中距離、長距離のパスを蹴らなくなったのは、戦術だったのだろうか…。
もったいない。
ここら辺が、点を獲ってからなかなかギアが上がらない要因の一つであると思う。
今日の出来だったら、「アンタッチャブル」ではない。
後半25分のあの大ミスは、代表キャリアを断ちかねないほどのミス。

彼の「旬」は、過ぎようとしている。
間違いなく。

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【16 山口蛍】5.0
相変わらず「右足」偏重で、展開力にかなり見劣りを感じるが、今日のミッションはそこじゃない。
で、彼のミッションは果たせていたと思う。
今日はそれで良い。
このメンツの中では、貴重な「潰せる」選手。

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【4 本田】5.0
ハマっていた。
相手の手札を見透かしているかのように、相手を翻弄。
酒井宏樹を「飼い慣らしている」し、香川の意図と相手の視線を利用して上手いこと立ち回っていた。
だが、これが本大会でも通用するとは思えない。
もうすでに、プレーが「ベテラン」のそれとなっている。
2010年の俊輔と姿がダブる。
まだ結果につながっているが、今日みたいに結果が出ない試合が続くようだと…。
「サイクル」は、終わりかけている。
得点を決めれなかったので、-0.5。

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【10 香川】3.5
能力や才能は誰よりも、評価しているつもり。
だが、言わせてもらう。
空気。
周りも活かすことも出来ず、自分を活かしてもらうために周りを使うことも出来ていない選手が、10番を背負うことは許されない。
今日が「底」だったというなら、活躍する期間に比べて、悪いサイクルの期間が長すぎる。
あれだけ攻めた前半で、シュートを何本打ったのか(記憶だと1本)。
これは、このラインの内側にいる資格はない。

得点を決められなかったことで、-0.5。
シュート総数も少ないことで、-0.5。
後半43分に相手を一人退場に追い込んだことは、あの展開では評価に値しない。
こういった選手を偏重していることだけでも、起用している監督は、不適格の烙印を押されるレベル。
ただ。
それを理解できない監督ではないことは、信じてる。
「別れ」の時は近づいた。
自らのパフォーマンスによって。

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【8 原口】6.5
MOM。
素晴らしかった。
攻撃時にはウィング、もしくは2トップ、守備時には長谷部、山口ともに3センターを構築。
相手の推進力を削ぎ落としまくった。
パスも長短、ドリブルも中外と、バランスも良く、相手は大混乱。
カイトを連想した。
「こういう選手がいるチームは強い」という選手。
本気で「2年後の本番」を見据えるなら、ケガでない限り使い続けるべき。
投資する価値はある。
今日は彼のための試合。
名を刻んだ。

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【18 浅野】6.0
1対1での切り込み、裏への飛び出し、本田や原口との連携も、及第点。
サイドに開いて、しかも中にも顔を出すところ(しかも、味方とカブらないポジションをきちんと選んでる!)ところは大いに評価したい。
でもなー、(小声)香川と動きがカブる気がするんだよなー。
でも、だったら「どっちかを選ぶ」のに迷うことはないよねー。
得点を決めたことで+0.5
あの追加点はただの1点じゃない。

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【20 武藤】5.0
帰ってきて、舞台に立った。
それが全て。
どんどん使うべき。

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【14 小林悠】5.0
青森生まれの星。
いたうの見立て通り、柴崎よりも先んじて代表に地歩を築きつつある。
彼にも「投資」するべき。

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【11 宇佐美】5.0
後半45分から出てもきっちりシュートを打つ。
その形に持ち込める。
香川、見てたか?

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(総評)
前半5分で2-0と予想し、家族に告げた。
予想は当たったが、内容はいたうの予測を下回った。
現状のクオリティは、4年前よりも悪い。
攻めきれないし、守り切れない(このレベルの相手にこれだけバタバタした)のだから。
前評判の高さで陣頭に立った監督だが、ザッケローニ、アギーレの創った代表から上積みすることが、出来ていないし、選手起用を見ている限りでは、これから上積み出来そうな予感もしない。
ただただ「サイクル」の終焉を待っているだけ。
もっとさあ、若いやつ使ってくれよ。
今日の試合だって、どう見たって、本田と香川、長谷部よりも、原口と浅野、蛍の方が良かったじゃあないか。
そして何で清武を使わなかったのか。
監督には、大いに疑問。

まあ、勝って良かった。
これで引き分け以下だった場合、日本の第一目標がプレーオフ確保になっていただけに、この勝ちは大きい。
来月や、来月。
ここで見えてくる。 

結果は受け入れがたいが、実力で負けたんだと認識するべきだと思います。

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【12 西川】…悪くなかったです。
失点は相手を褒めるべき。

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【19 酒井宏樹】…本田との縦関係は抜群だった。
リスクはあるんだけど、細かいところまできちんと整理されていて、とにかく迷いがないのが良い。
この陰には、吉田の位置取りの上手さもあるんですけれど。

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【22 吉田】…このやり方やってると、負担はこの人の位置に来るところが、悩みの種。
それだけ、要求されるタスクは多い。これをやり切れる選手は、何人いるのかと。
本当に大変なレベルのことに挑戦していると思います。

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【6 森重】…相手をしていたのが、7番のマブフートと11番のハリルという、アジア有数のガチムチでした。
かなり苦労していましたが、駆け引きでほとんど勝っていたのは、いたうは評価したい。

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【21 酒井高徳】…右の酒井宏樹の裏(スライド)と、これもボランチのカバーと。
これも重要なタスクを担っていました。

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【17 長谷部】…大島をカバーするために、自分がまず動いてその裏をカバーさせるというやり方をやり、それは成功していました。

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【7 大島】…始めはかなり意欲的に行っていて、貢献していましたが、徐々に相手に突かれていました。
1失点目も、大島の緩いパスを奪われてのものですし、前半34分には10番のアブドゥラフマンに軽くかわされてあわや失点という局面を作ってしまったし。
香川と全く合わなかったのは、大島のせいではないが、本当に惜しかった。
2失点目のPKも、引っ掛けたのは大島。
だけど、あれだけ引っ張って大島を使った監督が一番悪い。

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【4 本田】…ボールをタッチして味方と交換する度に、チームが「矯正」されていくのは、やはりさすが。

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【10 香川】…
無駄でしかも危険なロストが多すぎた。
たしかに、周りと合わなかった。
いたうも観ていてイライラした。
でも、前半40分くらいになってのプレイを観ていて、「ああ、周りが出せないレベルのパスを要求してるんだな」と理解しました。
あの「スピード感」は、近年のJリーグでは観たことない。
香川は、調子が悪い訳ではないんです。
「出しても走ってくれない、感じてくれない」という、最盛期の中田ヒデと同じようなジレンマに陥っているんだと思うんです。
清武や岡崎は感じてくれているのは、位置関係やプレーを見れば分かります。
本田はそれを理解した上で「香川を利用して」相手の裏をかこうとしています。
これも一つの答えだと思います。
ただ。
この「浮いた怪物」が、このままで良いのかどうなのか、監督としては悩みどころだと思います。
ここまで褒めてましたが、いたうの好みからすると、「急」ばかりで攻撃面で「緩」がないのは、19歳の選手ならそれでも良いだろうが、30歳に近づいた選手ということを考えれば、ちょっと辛めになってしまいます。
ただ。
無駄で危険なロストが多すぎた。

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【13 清武】…外と中、ドリブルとパスと、相手をかなりの混乱に陥れていました。
1失点してからは、大島のカバーをする範囲が広がってしまい、徐々に後ろがかりになっていきました。

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【9 岡崎】…いやあ、すごい。
これだけ「相手の急所」(それだけに一番守備のキツイところ)から逃げずに戦って、しかも、得点の匂いをさせているFWは、久しぶりに観ました。

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【11 宇佐美】…良かったですよ。持ち味は出してました。

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【18 浅野】…周りがね、もっと良いボールをあげないと。
浅野にとってもキツい試合でした。

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【8 原口】…走りまくってましたし、ボール奪取に多大な貢献をしていたと思います。
…スタメンで良かったのでは?

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残念でならない試合。
ただ。
「実力」で負けました。
これで、「序列」が覆りました。
日本は、「アジアの普通の国」になったんだと自覚しなければなりません。

監督の「ギャンブル」が失敗した試合。
ここでダイスを振る(ギャンブル)する必要があったのか。

メンバー選考は。
交代は。
監督は、アジアを舐めないでいただきたい。
ここまでの予選で、相手に助けられていただけ。
ここまで、審判に「救われていた」試合もあったはず。
今回だけ不運を嘆いていたのでは、女神は助けてくれない。

次の相手も、楽ではありません。
本当に「負けられない」試合となりました。

いやあ。
久しぶりですね…。
こういう危機感は。
久しぶりで、懐かしいです。 

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